こんにちは。Azure Integration サポート チームの髙橋です。
Logic Apps の送信 IP アドレスについて説明いたします。
こんな方におすすめです
- Logic Apps の送信 IP アドレスの情報を用いて、アクセス制限を行いたい方
Logic Apps のコネクタの種類
Logic Apps では、組み込みのトリガーおよびアクションと、マネージド コネクタの大きく 2 種類があります。
それによって送信 IP アドレスが異なりますので、まずはコネクタの種類について説明いたします。
組み込みのトリガーおよびアクション
<従量課金タイプ>
従量課金タイプでは、トリガーおよびアクション追加時に、「ビルトイン」タブに表示されるものになります。
<Standard タイプ>
Standard タイプでは、「ランタイム」にて「アプリ内」を選択した際に表示されるものになります。
マネージド コネクタ
<従量課金タイプ>
従量課金タイプでは、トリガーおよびアクション追加時に「標準」タブおよび「エンタープライズ」タブに表示されるものになります。
<Standard タイプ>
Standard タイプでは、「ランタイム」にて「Shared」を選択した際に表示されるものになります。
- 参考ドキュメント : Azure Logic Apps のマネージド コネクタ
送信 IP アドレス
組み込みのトリガーおよびアクション
<従量課金タイプ>
従量課金タイプの Logic Apps において「HTTP」アクションのような組み込みアクションで利用されます送信 IP アドレスは、
以下の公開情報の該当リージョンのものとなります。
たとえば、東日本リージョンに Logic Apps を配置されている場合、以下が対象となります。
ファイアウォール等で受信ルールをご設定いただいている場合には、該当リージョンのすべての IP アドレスを許可いただく必要がございます。
また、こちらの IP アドレスは、[ロジック アプリ] - [<対象の ロジック アプリ>] - [設定 - プロパティ] の「ランタイム発信 IP アドレス」が該当いたします。
<Standard タイプ>
Standard タイプの Logic Apps におきましては、[ロジック アプリ] - [<対象の ロジック アプリ>] - [設定 - プロパティ] にて、「追加の送信 IP アドレス」が該当いたします。
※ 「送信 IP アドレス」は、「追加の送信 IP アドレス」に含まれております。
マネージド コネクタ
マネージド コネクタは、従量課金タイプの Logic Apps でも Standard タイプの Logic Apps でも送信 IP アドレスは共通しております。
以下の公開情報の該当リージョンのものとなります。
たとえば、東日本リージョンに Logic Apps を配置されている場合、以下が対象となります。
ファイアウォール等で受信ルールをご設定いただいている場合には、該当リージョンのすべての IP アドレスを許可いただく必要がございます。
従量課金タイプの場合、こちらの IP アドレスは、[ロジック アプリ] - [<対象の ロジック アプリ>] - [設定 - プロパティ] の「コネクタ発信 IP アドレス」が該当いたします。
サービス タグ
Azure 上の VNet 等の一部の製品では、サービス タグをご利用いただくことが可能でございます。
- 参考ドキュメント : 仮想ネットワーク サービス タグ
Logic Apps に関連するサービス タグは以下になります。
組み込みのトリガーおよびアクション
従量課金タイプの場合は、サービス タグは「LogicApps」になります。
※ Standard タイプでは、サービス タグのご用意がございません。
マネージド コネクタ
マネージド コネクタの場合は、従量課金タイプ、Standard タイプ問わず、サービス タグは「AzureConnectors」になります。
「AzureConnectors.リージョン」とすることで、特定のリージョンのものを指定することが可能です。
IP アドレスの変更
以下に記載の送信 IP アドレスは、過去に変更された事例がございます。
- 参考ドキュメント : Azure Logic Apps の制約と構成の参考文献 # マルチテナント - 送信 IP アドレス
- 参考ドキュメント : マネージド コネクタのアウトバウンド IP アドレス # Azure Logic Apps
Azure のサブスクリプション管理者宛てにメールでの通知、およびサービス正常性での通知が行われましたので、
変更時には IP アドレスの設定の見直しをお願いいたします。
※ サービス タグをご利用の場合には、ご変更いただく必要はございません。
ご参考までに過去のアナウンスのスケジュールにつきましてご案内いたします。
・メールでのアナウンス:2020/7/16
・変更実施:2020/8/31
・メールでのアナウンス:2022/3/26
・変更実施:2022/5/15
サービス正常性アラートの設定
正常性アラートからメールで通知する方法がございます。
- [Azure ポータル] - [サービス正常性] - [アラート - 正常性アラート] - [+ サービス正常性アラートの追加] を選択します。
- 以下の項目を設定します。
[条件 - アラートの対象] - [サブスクリプション] : 対象のサブスクリプションを選択します。
[条件 - アラートの対象] - [サービス] : Logic Apps
[条件 - アラートの対象] - [リージョン] : Logic Apps をご利用頂いておりますリージョンを選択します。 [全体] を選択することも可能です。
[条件 - アラートの対象] - [Service Health の基準] : 全てにチェック入れます。
[アクション - アクショングループ名] : [アクショングループの追加] を選択し、メール通知を含むアクショングループを追加します。
[アラートルールに詳細 - アラートルール名] : 任意のアラートルール名を入力します。
[アラートルールの作成] を選択します。
アクショングループのご利用手順につきましては、以下の公開情報でご確認頂けます。
- 参考ドキュメント : Azure Portal でのアクション グループの作成および管理
まとめ
本記事では、Logic Apps の送信 IP アドレスについて説明いたしました。
本記事が少しでもお役に立ちましたら幸いです。
※本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。